東京都心から日帰りで行ける、初心者向けハイキングコースをまとめてみました。ポイントは、電車で行けることと、初心者でも安心のレベルであること。もちろん、本格的なトレッキングや登山ができる場所も。
「どこに行こう…」と考えるのに疲れてどこにも行かないより、少しでもピンとくる場所があったら、まずは行ってみて。悩んでしまわないように、5つのスポットに絞っています。
準備や移動などが面倒でも、足を伸ばせばきっと楽しい1日になるはず。ぜひ週末のおでかけ先の参考にしてみてください。
各ハイキングコースの特徴
各コースの詳細を紹介する前に、ざっくりとそれぞれの特徴を挙げてみます。ピンとくる場所があれば、そこからチェックしてみても。
高尾山(東京都)
思い立ったときに気軽に行きやすい
御岳山(東京都)
本格的な登山さながらに山の自然を満喫できる
秋川渓谷(東京都)
人混みを避け、清流沿いを自由に散策できる
鋸山(千葉県)
日帰りとは思えないアクティブな1日を過ごせる
秩父(埼玉県)
ハイキングにまち歩きに温泉に、もりだくさん
高尾山(東京都)
都心から約1時間でいける高尾山は、いまや外国人観光客にも人気のスポット。富士山と並んでミシュランの三ツ星に認定されているというのは驚き!
最寄り駅は、京王線「高尾山口」駅。JR中央線や京王線の「高尾」駅からは歩いて15分ほどかかるので、JRの場合は「高尾」駅で京王線に乗り換えて「高尾山口」駅で降車するのがおすすめです。
山の中腹までは、ケーブルカーかリフトを使って登ることもできます。日本一の急勾配を誇るケーブルカーは、一度は乗ってみたいもの。週末や紅葉シーズンは特に混雑するので、時間には余裕を持って。
ハイキング(登山)コースは全部で8つ。(詳細はこちら)
麓から山頂までは難易度別に3つのコースから選ぶことができ、いずれも片道1時間半ほど。そんなに歩きたくない!という方は、山の中腹までケーブルカーで行き、そこから1時間未満で山頂まで行けるコースがおすすめです。往復でコースを変えれば、さらに楽しめそう。
ちなみに上級者向けの本格的な登山コースもあり、山頂から隣の山々を横断する5時間半(!)ものトレッキングができます。
山の中腹には展望台やレストラン、売店などもあるため、ハイキング無しでも十分に楽しめるのがいいですね。
帰りは、高尾山口駅(京王高尾線)の目の前にある京王高尾山温泉 / 極楽湯」へ。すっきり汗を流せば完璧です。
奥多摩・御岳山(東京都)
東京とは思えない大自然を楽しむなら、奥多摩にある御岳山へ。パワースポットの宝庫としても人気で、見どころも満載。
最寄りのJR青梅線「御嶽」駅までは、新宿から約1時間半。そこからバスに乗って約10分で「ケーブルカー滝本駅」へ。バスに乗り換えるのは少々手間ですが、高尾山と同じく、山の中腹までケーブルカーで登ることもできます。
ケーブルカーを降りると、目の前に「御岳平」と呼ばれる広場があります。そこから歩いて約30分で、「武蔵御嶽神社」に到着します。実はここが御岳山の山頂。当然眺めも最高なので、目の前にそびえ立つ階段にくじけることなく登りましょう!
ここからさらに歩いて5分ほどで「長尾平」という眺めの良いスポットがあったり、歩いて30分ほどで「七代の滝」というマイナスイオンたっぷりのポイントがあったりと、まだまだ見どころはいっぱい。体力と相談しながら、その日のコースを決めてみて。(詳細はこちら)
ちなみに御岳山には、日本一とも言われるレンゲショウマの自生地が。開花時期の7月下旬〜8月にかけて「みたけ山レンゲショウマまつり」が開催され、特に多くの人でにぎわいます。
奥多摩・秋川渓谷(東京都)
キャンプやバーベキュー、川遊びで有名な奥多摩の秋川渓谷は、ハイキングにもぴったりの場所。最寄りのJR五日市線「武蔵五日市」駅まで、土休日なら新宿から乗り換えなしで60分で行くことができます。(※JR中央本線・ホリデー快速おくたま号:時刻表はこちら)
決まりきったハイキングコースがあるわけではないため、人混みを避けて自由に散策できるのが魅力のひとつ。「武蔵五日市」駅で下車したら、五日市の市街を一望できる城山(戸倉城跡)方面を目指すのがよいでしょう。
おすすめは、駅から西東京バスに乗ること約10分、「十里木」のバス停まで行くこと。そこから清流を見下ろしながら歩いたり、歩行者専用の吊り橋「石舟橋」を渡ってみたり。(詳細はこちら)
気持ちよく汗をかいたら、天然温泉「瀬音の湯」でリフレッシュ。「美肌の湯」としてリピーターも多く、レストランや宿泊施設もあるため1日中楽しめます。
房総半島・鋸山(千葉県)
意外と電車でも行きやすくてオススメなのが、鋸山(のこぎりやま)。JRの「新宿さざなみ号」という特急電車を使えば、新宿から1時間50分で最寄りの「浜金谷」駅に行けます。指定席なら座って行けるし、渋滞や駐車場問題を回避できるので車より楽だったり。
最寄り駅から歩いて5分ほどで、鋸山の登山道入り口に到着。麓から上まで歩いて片道1時間ほどの、ほどよいハイキングコースです。山頂駅までロープウェイで登って、そこから散策するのもよいでしょう。
鋸山の名の由来となった、岩肌が鋸の歯のように尖っているポイント「地獄のぞき」も、ロープウェイを降りてすぐ。足がすくんでしまう断崖絶壁ですが、房総半島を一望できる絶景ポイントです。
実は鋸山の上は、1300年前に開かれた「鋸山 日本寺」の境内。1,553体の石仏が並ぶ「千五百羅漢道」や「百尺観音」、日本最大の大仏があったりと、文化的な見どころも満載。
江戸時代後期に建設材のための房総石を切り出していたという、石切り遺跡も。早稲田大学の基礎工事でも、こちらも石が使われたのだとか!古代遺跡さながらの雰囲気があり、アドベンチャー気分が味わえます。
富津市が提供しているハイキングコースの情報はこちらです。
秩父(埼玉県)
最近メディアで取り上げられることも多くなった、旬のスポット、秩父。手つかずの自然が残る山々や、美しい長瀞渓谷、歴史ある神社やパワースポットなど、見どころたくさん。
西武鉄道「西武秩父」駅まで、池袋から特急で約80分です。見た目も新しい特急ラビュー号は、乗るだけでテンションが高まるので、行きの車中からすでに楽しい。
秩父のハイキングコースも無限大。行きたいポイントの目星をつけておいて、自由に散策するのがよいでしょう。西武鉄道のホームページで、色んなコースが紹介されています。
春におすすめなのが、「西武秩父」駅から歩いて15分ほどにある、羊山公園。4月下旬〜5月上旬にかけて、一面が芝桜のピンク色で埋め尽くされます。秩父のシンボル「武甲山」も背景に、絶好の写真が撮れるスポット。
また秩父は、まち歩きも楽しめるのがポイント。「西武秩父」駅から秩父線「秩父」駅にかけて、レトロなまち並みが楽しめます。昭和風の喫茶店や、時が止まってしまったような昔ながらのレストランなど。駅前の仲見世通りを歩くだけでもワクワクできるかも。
そしてここ秩父にも、もちろんあるのが温泉。駅前にある西武秩父駅前温泉「祭りの湯」は、秩父名物の「祭り」をコンセプトにした複合型温泉施設です。ふらっと立ち寄るのでは時間が足りないくらいかも。
まとめ
いかがでしたか?東京都心から日帰りで行けるハイキングコースはいくつもありますが、今回は行きやすい点と初心者向けである点を重視し、それぞれの特徴がわかりやすいものを選んでみました。
高尾山(東京都)
思い立ったときに気軽に行きやすい
御岳山(東京都)
本格的な登山さながらに山の自然を満喫できる
秋川渓谷(東京都)
人混みを避け、清流沿いを自由に散策できる
鋸山(千葉県)
日帰りとは思えないアクティブな1日を過ごせる
秩父(埼玉県)
ハイキングにまち歩きに温泉に、もりだくさん
以下の記事では、神奈川県在住の登山好き夫婦に聞いた、初心者におすすめの登山スポットもご紹介しています。今すぐ登山に行きたくなる、素敵なインタビューでした。