渡航・帰国時のPCR検査、隔離、現地の観光の今を聞きました
2021年8月9日、フランスでは飲食店や電車に乗る際など日常生活の随所で「衛生パス」の提示が外国人旅行者含めて義務化されました。
衛生パスはワクチン接種を完了か、検査で陰性だったこと、新型コロナウイルスに感染し完治したことを証明するものです。事実上のワクチン接種推進策と言えますが、以前のように自由に海外旅行ができるまでにはもう少し時間がかかりそうです。
そんな中、衛生パス義務化前に渡仏した方に体験談を聞きました。
はじめに:Klookモニター Miyuさん
フリーランス通訳として活躍しているKlookモニターのMiyuさん(Instagram: @meyoutravels / Twitter: @07miyu16)。コロナ前は年の半分ほど海外で過ごす生活だったそう。
今年6月にEUが日本から観光客受け入れ再開を発表した後、1年5ヶ月ぶりに仕事でパリへ。6月下旬から7月上旬まで、パリ、ボルドー、トゥールーズ、お隣のアンドラ公国までは3週間ほど滞在し観光も楽しんだとのこと。
フランスからアンドラ周遊とはなんとうらやましい...でもそもそも今、海外旅行なんて行けるの?!と、驚きますよね。
出発前にどんな手続きが必要?帰国はすんなりできた?現地はどんな感じ?
早く海外旅行に行きたい皆さんが気になること、ぜ〜んぶMiyuさんに聞きました!
出発前:航空券は予約変更可能なものを、ワクチン未接種の場合は搭乗前72時間以内のPCR検査/抗原検査の陰性証明が必要
航空券はこのご時世、やはりキャンセル・予約変更可能なものにしておいた方が無難です。Miyuさんも今回、何度でも予約変更可能など柔軟な予約ポリシーを掲げるカタール航空で航空券を手配。
日本からフランスへの渡航は、ワクチン接種済の場合、渡航前・到着時ともに感染検査は不要、また到着後の自主隔離も不要です。ワクチン未接種の場合は搭乗前72時間以内のPCR検査または抗原検査の陰性証明が必要です。(12歳以上のみ、12歳未満は不要)
Miyuさんが受けたPCR検査は陰性証明書発行費用と合わせて15,400円、かなり安い方だそう。検査機関はネットで調べれば沢山出てきますが、値段はピンキリ。かつ検査方法や必要書類が国によって異なることもあるので、各国の入国制限と、必要な検査ができる検査機関の情報を見て、早めに準備をしてくださいね!(そもそも入国に検査が必要ない国もあります。)
フランス入国にあたっての制限措置は在フランス日本大使館のHPで最新状況をチェックしましょう。
「私が受けたPCR検査の結果は数時間後にメールで届き、それを自分でプリントアウトして搭乗するフライトのチェックイン時に見せました。紙で見せないといけないので注意です!
でも日本の検査機関はちゃんと時間内に検査結果が届くのでいいですね。フランスでは届かないこともよくあるので(笑)」
とMiyuさん。
え、届かないことなんてあるの、、、?Miyuさん帰国時のフランスでのドタバタについては後ほど説明するので最後まで読んでください(笑)。
解放感いっぱいのパリ。でも外出時はマスク&事前予約必須。
無事パリからフランスに入国できたMiyuさん。入国後の隔離は?現地の様子は?
「日本からフランスへの入国者は隔離不要なので、入国後すぐに空港を出られました。マスクも屋内では着用が義務付けられていますが、屋外では不要です。みんな普通に歩いていて、解放感にあふれていました。
パンデミックという雰囲気はもうなかったですね。でも屋内ではマスク着用が結構厳しいので、外出時はマスク必須です。」
観光地やお店は普通に営業していますか?
「はい。でも事前予約制になってたり人数制限しているところは多いので、どこへ行くにも事前にチェックしたほうがいいです。
レストランはテラス席がメインなので換気は良いですが、パリで口コミのいいレストランは予約なしだと満席で入れないことも多いので、やはり事前予約がおすすめです。」
※2021年8月9日以降は飲食店や電車に乗る際などに「衛生パス」の提示が必要となりました。仏外務省にメールで必要書類を送り申請すると、衛生パスのQRコードが送られてきます。衛生パスの申請方法はこちら。
観光客の戻ったルーブル美術館&ヴェルサイユ宮殿。でもコロナ前より快適に観光可能
パリ滞在中に、Klookでチケットを購入してルーブル美術館とヴェルサイユ宮殿を訪れたMiyuさん。
「アジアからの観光客はまだ少ないのに、どちらもすでに結構混んでいました。当日券を窓口で買う列は行列。
Klookのチケットなら、事前購入した人の短い列の方で行けるので助かりました。ルーブルでは自動改札でKlookのQRコードをかざすだけ、ヴェルサイユでもスマホ画面を見せるだけで入場できます。」
見応えたっぷりのルーブル美術館、特に印象に残った展示は?
「やっぱりモナリザの絵ですね。
あまりにも有名で以前はとても混雑していたと聞いたのですが、今は感染対策のためかパーテーションで仕切られた中を並んで鑑賞するようになっていて、自分の番がきた時には誰にも邪魔されずにじっくり見れました。」
広大なヴェルサイユ宮殿のほかにも、トリアノン宮殿、庭園はそれぞれチケットが別なのでご注意を。
Klookのチケットはヴェルサイユ宮殿のみで、全部行きたい場合は公式HPから買えます。ただ全部じっくり見るなら2日はかかるそう。
「常にいろいろなチケットを予約しているのでメールボックスからチケット探すのも一苦労なのですが、Klookはアプリ開けばすぐチケット出せるのが便利ですね。」
パリから電車でボルドーへ、トゥールーズ、アンドラ公国まで満喫!
ボルドーでは何をしたんですか?
「シテ・デュ・ヴァン(Cite du Vin)というワイン博物館に行きました。こちらもKlookでチケットを事前購入して、QRコードでピッとやれば入れました。
ボルドーは元々ワインの産地で伝統的なイメージが強かったのですが、無料で貸し出してくれるオーディオガイドで展示を動かすことができたり、ワインの香りを体験できたりと、思ったよりずっと近代的な博物館でした。
インタラクティブな体験が多くて面白かったです。最後にワインの試飲がサービスでつくのも嬉しいですね。」
ボルドーからバスでフランス南西部のトゥールーズへ。バスのチケットもKlookで購入
バスのチケットもKlookで購入が可能。
山がちな地形からウィンタースポーツで有名なアンドラですが、自然豊かな夏も美しい...。フランスやスペインから入国する場合、PCR検査も隔離も不要。パスポートチェックすらないそう。
「実はフランスに戻る場合だけPCR検査(€40)が必要と前日に知ったのですが、教えてくれたフランス人曰く7割の確率で確認されないとのことだったので、とりあえず手ぶらで国境に行ってみたら何の検査も確認もなく無事フランスに戻れました(笑)。」
日程に余裕さえあればそんな賭けもありですね。
電車、バス、ロードトリップでフランスとアンドラを2週間巡った後、再びパリへ。いよいよ帰国便です。ここで大事件が...要チェックです(笑)。
日本入国には出国前72時間以内のPCR検査陰性証明書(紙)が必須。ただしフランスでは検査結果が届かないことが多い...!
届かないって...どういうこと?!
「その時はフランスではPCR検査はドクトリブ(Doctolib)というPCR検査予約サイトで予約し、基本的に誰でも無料 (※) で受けられました。
結果は48時間以内に通知されるはずなんですが、これがかなりの頻度で来ないようなんですよね(笑)。サイトの問題ではなく、実際に検査をするクリニックや病院の対応の問題のようです。」
- フランスのPCR検査予約サイト「Doctolib」
※2021年8月現在、外国人のPCR検査は有料(€50)となりました。
結果が届かない時はどうすればいいんですか?!
「空港でも€20払えばPCR検査が受けられて2時間で検査が出るので、最悪それですね。でもそれもDoctolibで予約が必要ですし、帰国便に間に合わないリスクを考えると、結局その場合も1日〜2日前には空港に入っておくべきかと。
私は結局、空港に入る前に受けた検査結果が届かなかったため、空港の検査機関に予約無しで行って相当無理を言って入れてもらい、本当にギリギリでなんとか帰国便に間に合ったのですが、間に合わなくて搭乗できないという気の毒な方もいました。
今になって思えば、パリ市内で3軒くらいのクリニックで検査を受けておけばより確実だったなと思いますね。」
なお、チェックイン時に提出する検査結果証明書は、日本政府が指定するフォーマットのもの、また紙でないといけないので気をつけて!
さらに抗原検査はNG、フォーマットに記載のPCR検査方法のいずれかでないといけません。これを検査機関に持っていき、サインしてもらうのがベストです。
- 外務省HPで有効な「出国前検査証明」フォーマットはこちら
帰国後は成田空港でPCR検査→アプリインストール→入国審査→検疫所へ
成田到着後の手続きについて教えてください!
「着いたらまずPCR検査です。結果は1時間で出ますが、検査までに1時間は待ちますね。
それからCOCOAという接触確認アプリとMySOS(マイエスオーエス)という入国者健康確認アプリをインストールしてその動作確認をしたり、飛行機で配られる健康関連の書類や誓約書などの書類審査があります。
空港を出られるまでに5〜8時間かかるので、手荷物に飲み物や食べ物を持っておくことをおすすめします。預け荷物に入れても取り出せないし、売店などもないので大事です。検査結果が陰性なら晴れて検疫所ホテルへバスで移動となります。」
検疫所ホテルってどんなところ?何するの?費用は?
「ホテルは普通のビジネスホテルでWi-Fiもあり、快適でした。宿泊費や食費は無料なので本当にありがたかったです。
3日おきにPCR検査、チェックアウト日の朝受けた検査の結果が陰性であればその日の夕方か翌日朝のバスで空港に帰れます。」
MIyuさんが帰国した7月時点では、フランスからの帰国者は検疫所ホテルでの3泊が義務付けられていました。強制隔離の対象国や泊数は随時変わるので政府の発表を確認してくださいね。
- 入国者健康確認アプリ「MySOS」
空港に戻ったら、そこからは公共交通機関は避けて自宅へ。家族などに迎えにきてもらえたらベストですね。
その後は11日間、自宅で過ごせば帰国後14日間の隔離措置は無事終了となります。MySOSで位置情報がわかるようになっており、毎日電話がかかってくるのでおとなしく自宅待機しましょう。
自宅隔離期間中にオンラインでインタビューを受けてくださったMiyuさん、素敵な写真や沢山のお役立ち情報をありがとうございました!
日本から海外へ行く際には、外務省HPで各国の入国制限などについて、最新の情報をチェックしてくださいね。
- 新型コロナウイルスに係る日本からの渡航者・日本人に対する各国・地域の入国制限措置 及び入国に際しての条件・行動制限措置はこちら
Klookでは世界中28万点以上の旅行商品をどこよりもおトクに予約・購入できます。自由に海外旅行ができる日まではまだまだ時間がかかりますが、これからも最高の体験を探し続け、ベストプライスで提供していきます。